ソムリエへの道 |
ブルゴーニュ地方の格付
ブルゴーニュの特徴は、何と言ってもClimatクリマと呼ばれる「細分化された区画畑」に格付けされている事。 畑が分割所有されている場合、同じ畑のワインでも、造り手によって格付けが違ってくることに注意。
- 特級 Grand Cru
- ブルゴーニュで、最も格の高いのがグラン・クリュ。畑の中の特定の区域(クリマ)が、格付けの対象となります。 ラベルへの表示は、その「畑名」だけで表示します。 例えば 「シャンベルタン」 (ジュヴレ・シャンベルタン村のシャンベルタン畑) 「モンラッシェ」 (ピュリニー・モンラッシェ村のモンラッシェ畑)など。
- 第1級 Premier Cru
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この格付けも特級と同じく、畑の中の特定の区域(クリマ)が対象。その畑でとれたブドウだけを使ったワインです。
ラベルへの表示は、その村の名前を表記し、その下に小さく「Premier Cru」「1er Cru」と付けるか、「畑名」を付けます。
例えば
「ジュヴレ・シャンベルタン・クロ・サン・ジャック」
(ジュヴレ・シャンベルタン村のクロ・サン・ジャック畑)
「ピュリニー・モンラッシェ・フォラティエール」
(ピュリニー・モンラッシェ村のフォラティエール畑)など。
一般に、ボルドーの第1級との混同を避けるため、専門家は、わざわざ「プルミエ・クリュ」と呼ぶそうです。 - 村名ワイン AOC Communal
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同じ村の畑でとれたブドウを使ってつくるワイン。同じ村の範囲であればブレンドしてもいいのですが、他の村との混合は許されません。
例えば
「ジュヴレ・シャンベルタン」
(ジュヴレ・シャンベルタン村の産)
「ピュリニー・モンラッシェ」
(ピュリニー・モンラッシェ村の産)など。
たまに、特級や1級に指定されていない「畑名」を付けたものもあるので注意。
「ジュヴレ・シャンベルタン・クロ・ド・ラ・ジャスティス」
(ジュヴレ・シャンベルタン村のクロ・ド・ラ・ジャスティス畑。しかしクロ・ド・ラ・ジャスティスの畑は、特級や1級ではないので、村名ワインに分類されます。) - 一般広地域名ワイン AOC Bourgogne
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この他、ブルゴーニュ全域で造られるワインがあります。
「ブルゴーニュ」、「ブルゴーニュ・パストゥグラン」(ガメイ種とピノ種のブレンド)、「ブルゴーニュ・アリゴテ」(アリゴテ種を使った白)など。
マコネ地区とボージョレ地区
マコネ地区とボージョレ地区には、畑への格付けはありません。
ボージョレ地区
Beaujolaisボージョレ地区には、独自に4つの格付け(というより統制呼称)があるので紹介します。
- クリュ・ボージョレ Cru Beaujolais
- 村名を表示できる、ボージョレとしては特級格のワイン。北部を中心とする10の村から造られる。
銘柄は、「サンタムール」「ジュリエナ」「シェナ」「ムーラン・ア・ヴァン」「フルーリー」「シルーブル」「モルゴン」「レーニエ」「ブルイイ」「コート・ド・ブルイイ」。 - ボージョレ・ヴィラージュ Beaujolais Villages
- ボージョレ地区は、北部と南部で地質が異なるため、北部の方が優れたワインができます。
ヴィラージュは、北部の村を含む約40の産地で造られるもの。 - ボージョレ・シュペリュール Beaujolais Superieur
- 普通のボージョレより、単にアルコール度数が0.5%高いもの。
- ボージョレ Beaujolais
- ボージョレ全域で造られるもの。実は、赤の他に、白やロゼもあります。
ブルゴーニュのデータ
ぶどう畑の総面積 : 24,000ヘクタール
総生産量 : 1,200,000ヘクトリットル
色別分類 : 赤48%、白52%
AOCの数 : 96、 VDQSの数 : 1
ブルゴーニュのブドウ品種
黒ブドウ : ピノ・ノワール、ガメイ
白ブドウ : シャルドネ、アリゴテ
ブルゴーニュ地方の主な地区
- シャブリ地区
- 4000ヘクタール ブルゴーニュの最北端に飛び地のように広がる栽培地で、粘土・石灰質の化石層の多いキンメリッジと呼ばれる土壌が特徴で、辛口の高級白ワインの代名詞とされてきました。 シャブリ・グラン・クリュ(特級)、シャブリ・プルミエ・クリュ(1級)、シャブリ、プチ・シャブリの4つのAOC等級に分けられています。
- コート・ド・ニュイ地区
- 1500ヘクタール コート・ドールの北半分、長さ20km、幅800mほどの小地域。ほとんど赤ワインだけが産出される。 ボーヌ地域のコルトンCortonを除いてブルゴーニュの赤ワインのすべてのグラン・クリュが揃っている。一般にニュイの赤ワインの方がボーヌの物より力強く長命です。
- コート・ド・ボーヌ地区
- 3000ヘクタール ニュイに続くボーヌは少し大きい栽培地域で、化石層を含む石灰岩の土壌は、シャルドネの栽培に適し、ニュイとは対照的にミュジニィMusignyを除いてコート・ドールの白ワインのグラン・クリュがすべて揃っている。
- オート・コート・ド・ニュイ
- 450ヘクタール
- オート・コート・ド・ボーヌ
- 500ヘクタール ブルゴーニュの地では、ローヌ河は北から南へ流れ、コート・ドールの黄金のブドウ畑もそれに平行して細長く続きます。このコート・ドールの畑を守るように丘陵の西斜面の高い位置(標高300mから400m)に連なる栽培地域で、軽い白ワインと素朴な赤ワインを産出します。
- マコネ地区
- 5000ヘクタール ブルゴーニュの南部1/4ほどを占める広い栽培地域で、白ワインがほとんどです。有名な産地としてプイィ・フュッセPouilly-Fuisse、プイィ・ヴァンセルPuilly-Vinzelles、プイィ・ロシェPouilly-Loche、サン・ヴェランSaint-Veranの村名AOCがあり白ワインのみを産出します。あとはこの栽培地域をカバーするマコン、マコン・シューペリュール、マコン・ヴィラージュのAOCがあり、白い花のように爽やかな風味があります。 赤はマコンAOCが認められており、軽快な味わい。
- コート・シャロネーズ地区
- 1500ヘクタール コート・ドールの南に続き、マコネまでの小さな栽培地ですが、地形・ブドウ畑の向きなどはさまざまです。ワインのほうも素晴らしい1級畑もあれば日常ガブ飲み物まである。 AOCはモンタニー、リューリー、メリュキュレ、ジヴリー、ブルゴーニュ・アリゴテ・ブーズロンがある。
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