商品比較と口コミ・レビュー |
ワイドコンバーターとは
「ワイドコンバーター」とは、略して「ワイコン」と呼ばれる後付オプションです。
既製品のビデオカメラのレンズの先端に取り付けることで、
既存のレンズよりも広角に、つまり広い範囲を写すことができるようにする後付のオプションレンズです。
単純には「より広い範囲」を撮りたい時に使うオプションなのです。
実際にビデオカメラで撮影をして見ると自分の目で見た風景とは、
何か違う気がする、迫力が無い場合があります。
その原因の多くが、目で見えている広い範囲=角度ほどには、
カメラが広い角度を写しきれないために部分的に切り取ってしまうためです。
人間の目は非常に広角、つまり広い角度をみることができるために、
カメラでその周辺部を削ぎ落とした写真は迫力が無くなってしまうのです。
広角に撮るとは
そのため、撮影できる範囲の角度を広げて、大きな視野角で記録撮影できるようにするためには、
「広角レンズ」なるものを使用します。
カメラのレンズに書いてあるmm:ミリメートルが目安で、
小さいと広角に広い範囲を、大きいと画角が狭いながらも遠くが撮れます。
ズームの反対と言えば解り易いでしょうか。
通常のカメラのレンズは、動画も静止画も28~35mmが標準です。
ズームが10~20倍と強調される宣伝は多くありますが、
広角が強調される場面は少ないのが残念なことです。
広角のレンズにし過ぎると、迫力のある場面が撮り易いカメラになる一方で、
四角いはずの画面の周辺部が"歪む"ために、標準レンズは広角にはならないのです。
ビデオを広角に撮る場合
とはいえ、室内の様子を撮ろうにも後ろに下がりきれない場合や、
広大な風景をとるにはワイドコンバーターは必需品といえます。
もちろん、カメラメーカーから純正のオプションとして多数が発売されているものの、
これらは4~6万円と高価なのが難点です。これらは、専門家的には"明るい優秀なレンズ"だとか注釈が付く以上に、
純正ゆえに確実に装着でき、相性の問題が起こらないことが重要なのです。
このようなワイドコンバージョンレンズは需要が多いことから、
レンズ専門のメーカーも多く存在しており、
安価な品から高価な品まで多様に販売されています。
それぞれのメーカーのホームページでは、
各レンズの互換性に加え、相性問題も丁寧にテスト結果が公表されているので、
ネットで確認してから購入することができます。
ワイコンの比較
HF10には、Canon 純正のワイドコンバーターとしてワイドコンバーターWD-H37II(WD-H372)が発売されているものの、
0.7倍と軽い広角化程度。価格は、定価18,000円実売15,000円前後です。
しかし、ワイドコンバージョンレンズは、サードパーティいわゆる他社製のレンズでも取付ネジのサイズさえ合えば使えるとのこと。
探したところ安くて性能的にも評判のよいRAYNOX(吉田産業)のHD-3032PROが、
取り付けネジ径37mmのHF10にピッタリであると判明しました。0.3倍の超広角化は期待値大でした。
あまりに広角なために商品名はワイコンではなく、
セミフィッシュアイコンバージョンレンズと呼ばれているそうです。
購入前に参考にした情報ページ
HDV.bebe's: CANON iVIS HV10 + Raynox HD-3020pro
http://bebe1998.blog.so-net.ne.jp/2007-10-27
http://bebe1998.blog.so-net.ne.jp/2007-10-27-1
http://bebe1998.blog.so-net.ne.jp/2007-11-04-1
HD-3032PROにはアダプターリングなる部品が多数付属しているのですが、
HF10とはレンズの外径が37mmと同じなので、アダプターリング不要でHF10本体にそのままで装着可。
取り外しもクルクル回すだけです。
ここで相性が悪いと画面の4隅が暗くて写らない、いわゆる「ケラレ」が発生しますが、
HF11は好相性で"レラれ"ることもありません。(Raynoxのホームページで各社HDカメラとの相性が公表されました。)
ワイコン購入!
しかし、人気に対して、製造数が少ないために、購入待ちを余儀なくされます。
私の場合は、4月の注文に対して、8月納品との回答があったために驚愕し、
都内の家電量販店,カメラ店を探し回ったものの全て在庫ゼロでした。
国内メーカーが国内生産しているレンズが4ヶ月も納品待ちという異常事態には不安を感じてしまい。
メーカーに直接にも問合せ確認しましたが同様です。
すると、確かにHD-3032PROは人気商品であるため絶えずバックオーダーを抱えた状態で製造しているものの、
1~2ヶ月程度で注文順に納品しているとのこと。
繁忙期である3月を過ぎたので、積み上がったバックオーダーも最大2ヶ月待てば、納品されると確約頂けました。
結果、注文から1ヶ月半後にメデタク納品して頂けました。
このRaynox(吉田工業)は、国内工場で多品種少量生産を実現しているそうで、
一時期の売上増に対しても安易にはライン拡張や増産には走らずに地道にモノづくりをされている印象で、
良い意味で堅い、いい会社であると感じられました。
ワイコンHD-3032proの購入後記
さて肝心のレンズですが、
アメリカ製品を彷彿とさせる安易なパッケージに少し不安になったものの、
HF10にはサイズもピッタリで捻るだけで装着完了。
思った程の「歪み」が出ることなく、広角に撮れるようになりました。
室内撮影での臨場感も格段に向上したため、常時装備したままになっています。
非常にお勧めなレンズです。